古代の犬は以外にも大事されて
いたということがわかってきま
した。
犬単体を埋葬した跡が見つかった
イスラエルでは1万2000年前に人間と一緒に埋められた子犬の骨が見つかってます。人間と犬が一緒に埋葬された理由は当時の人に聞いてみないと分かりませんが、犬だけを丁寧に埋葬した跡からは、当時の人が犬を大事にしていたことが想像できます。
イギリスの考古学者が、日本、北欧、アメリカという異なる3地域で犬の埋葬のしかたを調べたそうです。
すると、人類が明らかに犬を丁寧に埋葬しだした時期には、ある共通点があることがわかったそうです。
それは、氷河期が終わって地球が暖かくなったころ。森で狩りをするのには人間だけでは難しく、犬を相棒にするようになったと想像される時期と一致するとのことです。
古代エジプトでは犬は神聖視されてきた?
エジプトのサッカラにある広大な古代の墓地には、犬のミイラなど推計800万匹の動物が埋葬されていました。犬のミイラのほとんどは1歳以下の子犬のものだったという。
古代エジプトでは犬は神聖なものと考えられていて、死者の魂を導くとされるジャッカルの頭をした半獣神アヌビスに捧げられたのではないかと考えられています。
また、イスラエルのアシュケロンで掘り起こされた紀元前5世紀の墓からは、1000匹を超える犬の遺骸が出土されています。足をたたんで横向きに寝かされ丁寧に埋葬されていたそうです。
アステカ文明で死者の案内役を務めた犬
アステカの時代は、無毛のショロイツクインツレという犬種が神の使いとみなされていました。アステカ神話の神ショロトルは犬の頭をもち死者を冥界に導くとされていて、人間が埋葬される際にはショロイツクインツレを象った副葬品が一緒に埋められました。
ちまみに、ショロイツクインツレは、毛がないほかに前臼歯がないという特徴があり、考古学的に判断しやすいそうです。
神の使いでしたが、ときには祭儀で食用になることもあったそうです。また、寒い日には布団の中に入って湯たんぽ代わりに飼い主さんの体を温めたそうです。スペイン入植で食用とされたため絶滅寸前でしたが、今は復活しています。
犬のお散歩メッセージワッペンコラム
〇日本の犬の埋葬跡からわかったこと
約9000年前のものであるといわれている神奈川県横須賀市の夏島貝塚から、犬の骨が発見され、犬の埋葬例として日本最古のものといわれています。
犬を大切に扱って埋葬した跡としては、同じ縄文時代である約7300年前の愛媛県の上黒岩岩陰遺跡が年代が確定された国内最古とされてます。
縄文人は、縄文犬を狩猟や護衛のパートナーとして扱い、丁寧に葬ったのではないかと考えられています。
その後、弥生時代になると、弥生人と弥生犬が朝鮮半島から渡来し、農耕と同時に犬食も広まって、食べた後の骨として見つかっています。
コメント